矯正歯科の基礎知識

矯正治療の流れ

矯正治療の検討を始めてから、治療の開始から終了まで、実際にどのように進むのかをご紹介します。

初診相談

最初に歯科医院で話をききます。治療をするかどうか決めていなくても大丈夫です。初診相談は3,000~5,000円前後、あるいは無料でおこなっている歯科医院もありますので、まずは気軽に相談してみましょう。
歯並びを診てもらい、ご自分の希望を伝えましょう。どのような治療法があり、おおよそどのくらいの期間、費用がかかるかを、納得できるまで詳しくきいてみましょう。

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精密検査

治療方針を決めるにあたっては、精密な検査が必要です。
レントゲン撮影、歯型の採取、口腔内写真・顔貌の写真撮影、などをおこないます。
とても大切な検査ですので、これをきちんとおこなってくれる歯科医院を選びましょう。

セファロ、パノラマ、石膏模型

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診断・治療方針の説明

治療方針

検査結果を元に、後日診断と治療方針の説明があります。
レントゲン写真や歯型の模型などを元に、治療方法や治療結果の予想、期間や費用について説明があります。
疑問点があれば何でも質問しましょう。

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治療開始前の準備

矯正治療を開始する前に、虫歯や歯周病があれば治療をおこないます。
また、矯正のために抜歯が必要であれば抜歯をおこないます。(虫歯治療や抜歯は、矯正専門医院ではおこなっていないことがありますので、その場合は別の一般歯科でおこないます)
また、矯正中に虫歯にならないように、歯のクリーニングや歯みがき指導などをおこなう歯科医院も多いようです。

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矯正装置の装着

歯に矯正装置を装着し、矯正治療が開始します。
通常のブラケット装置での矯正であれば、歯の一つ一つにボタン状のブラケットを接着し、ワイヤーを通します。最初のこの作業はとても重要な作業ですので、2時間以上の時間がかかる場合も多いようです。

ブラケットをつける

ワイヤーをつける

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歯の移動

歯の移動中は定期的に通院し、歯の移動に伴って装置を調整したり、歯並びや口腔内の状態を点検します。
通院の頻度は1か月に1回程度のことが多いようです。(状態や進行状況によっては2週間に1回であったり、数か月に1回であったりという場合もあります)
歯の移動にかかる期間は症状によって異なりますが、平均的な症例の場合、1年半~2年半程度が目安です。難症例の場合は、3年以上かかるようなこともあります。

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保定

歯の移動が完了したら、矯正装置を取り外します。整った歯並びがしっかり安定するように、保定装置(リテーナー)を装着します。後戻りを起こさないためには、保定をきちんとおこなうことが大切です。保定期間は、歯の移動にかかった期間と同程度が目安です。安定してきたら夜だけ装着する、という場合もあります。
保定期間の通院は、3か月~6か月に1回程度のことが多いようです。

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終了

保定が終わったら矯正治療は終了です。安定した噛み合わせを維持するために、その後も定期検診を実施している歯科医院もあります。