特集 歯周病を治す

あなたも歯周病?

歯周病(歯肉炎・歯周炎)は、歯を支える顎の骨が破壊されていく、怖い病気です。放っておくと歯がグラグラになり、最後には歯を抜かなければならなくなります。ほとんど自覚症状がないままで進行していくため“沈黙の病(silent disease)”ともよばれおり、厚生労働省からは、日本の中高年の80~90%が歯周病、との調査報告が出されています*。近年では、30代前に発症し、急速に進行する侵襲性歯周炎(若年性歯周炎)も大きな問題となっています。

*厚生労働省 歯科疾患実態調査(1999)より

自分でできる歯周病チェック

最近、歯が浮くような感じがしたり、口臭がきつくなったと言われたりすることはありませんか? もしかしたら、歯周病のサインかもしれません。

■歯周病チェックリスト
歯周病チェックリスト

歯周病は、痛みのようなはっきりとした自覚症状が出にくいため、気がついた時にはかなりひどくなっていた、というケースがよくみられます。歯周病チェックリストの中に、一つでも当てはまる項目がある場合は、早めに歯周病専門のクリニックで検査を受けたほうが良いでしょう。

歯周病はこんな病気

歯周病は、プラーク(歯垢)や歯石の中にいる歯周病菌が原因となって発症します。本人の気がつかないうちに進行し、からだの免疫機能がおとろえると症状は急速に悪化します。虫歯に対する抵抗力が強い方でも、歯周病には弱い場合がありますので、油断はできません。

歯周病の進行
1. 健康な歯と歯ぐき 2. 歯肉炎~軽度歯周炎 3.中等度歯周炎 4. 重度歯周炎

[原田歯科クリニック オフィシャルサイトより転載 (無断転載・使用を禁じます)]

1. 歯肉炎~軽度歯周炎

歯周病菌の活動によって、歯ぐきに炎症が起こります。赤くはれて、ブラッシングすると出血します。放っておくと、やがて歯周ポケットとよばれる歯と歯ぐきのすきまが深くなり、歯周病菌が歯ぐきの奥へと侵入していきます。

歯周病の進行

体質にもよりますが、歯周病が歯を支えている骨(歯槽骨)まで進行していないケースであれば、歯石の除去と毎日の歯みがきだけでかなりの改善が見込めます。重度の歯周病に進行してしまう前に、歯周病専門のクリニックに相談しましょう。

2. 中等度歯周炎

炎症がさらに悪化し、膿が出てきます。歯周病菌による歯槽骨の破壊が進み、歯の根元が露出して、熱いもの・冷たいものがしみるようになります。

中等度歯周炎正面 中等度歯周炎下側

全体的に6mm程度の歯周ポケット。歯ぐきからの出血がひどく、冷たい水がしみる状態。
(女性 初診時37歳 非喫煙)

[石谷歯科医院 オフィシャルサイトより転載 (無断転載・使用を禁じます)]

3. 重度歯周炎

歯がグラグラ動くようになり、食べ物がよく噛めなくなります。とても危険な状態です。歯槽骨(歯を支えている骨)の破壊によって土台を失った歯は、最後には抜け落ちてしまいます。

重度の歯周病にまで進行してしまうと、外科手術による治療が必要になります。最悪の場合、歯を支える骨(歯槽骨)を破壊から守るために、歯を抜かざるを得なくなることもあります。日ごろから歯周病専門のクリニックで検査を受け、歯周病の早期治療・予防をこころがけましょう。

重度歯周炎 正面 重度歯周炎 歯並び

歯周ポケットは全体的に6~8mmあり、歯が グラグラして硬いものが噛めない状態。
歯石もかなりついている。(男性 初診時55歳 喫煙者)

[石谷歯科医院 オフィシャルサイトより転載 (無断転載・使用を禁じます)]

「特集“沈黙の病”歯周病を治す! 」

監修:若林歯科医院 若林 健史先生

歯周病は、自覚症状の少ない病気です。少しでもあれ!! 何か変だな、と思ったら、早めに歯医者さんに診てもらいましょう。
それも、歯周病専門医のいる医院に行きましょう。 正しい治療と予防で、一生自分の歯で美味しい食事ができる、楽しい人生が過ごせますよ。

※歯周病専門医は、日本歯周病学会の認定する資格です。

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